歯医者さんは、歯を良くしたいのではなく、歯を削りたい人が多い

まえおき

「ヤブ医者」っていう言葉はかなり昔からある。

なんだけど「そんなの、100人お医者さんが居たら1人か2人くらいでしょ?」となんの根拠もなく思って少年時代からいままで過ごした自分であった。

けど、最近になって、医者の存在意義を考え直し、わりと世の中は微妙な医者(ヤブ医者と断言はできないが、少なくとも良い医者ではない)にあふれてるんじゃないかって思い始めた。

医者の役割ってなんだ?

昔は、インターネットも何もなかったから、医者が言っていることが全てだった。 医者が「この風邪はこの薬をのまないと絶対に治らない」と言えば、みんな薬を飲んだはずだ。

でも今はインターネットでいろいろ調べることができるので、医者の評判だって病気のメカニズムだってざっくりと調べることができる。

そんななかで医者に求められることは何か?

「説明」だ。

弟子を何人も持つような専門医は別として、多くの町医者で求められるのは、間違いなく「説明」だ。このご時世、「この風邪はこの薬をのまないと絶対に治らない」なんて言った日には、もうそんな医者はつぶれるしかない。

現状がどうで、何を改善する必要があって、そのために最も使われている薬がこれだ。みたいな「説明」が合理的にされることを患者も期待しているわけだ。極端な話、説明が筋の通っていれば必ずしもその医者で治療される必要はない。治療は専門医を紹介してもらえば良いわけである。

ところでその「説明」は本当に正しいのか?

だがしかし、医者はずるい。

誤診をしても、生命に関わるような病気でなければ、多少の診断ミスが有ったとしても「いやー、私が見たところはそうだとおもったんですけどねー」に毛が生えたような弁明で済まされることがほとんどだ。

つい先日、ちょっとリンパの腫れがおかしくて医者に行ったんだけど、そのときの対応があまりにも印象的すぎて、いまこの記事を書いている。ちょっと書かせて欲しい。

1軒目(とても忙しそうな町医者)

リンパの腫れを触診される。

→○菌が鼻から入ってきたのかも。ちょっと血液検査と、○○菌のマーカーの検査しますね

→○○菌が陽性なので、抗生物質を飲んでください。また1週間後に来てください。

(まて、○○菌はそもそも常在菌だぞ?リンパが腫れるって、多くの場合ウイルスじゃねーのか?)

1軒目。1週間後

抗生物質は結構おなかの調子が悪くなるし、菌が原因じゃなかったら無駄でしかないので、自分は飲まなかった。当然「抗生物質飲んでない?」と半ギレされた。

→ 患部はちょっとは良くなっているけど、まだおさまっていないですねー。大病院を紹介するので、そこでエコー検査受けてきてください。

2軒目(1件目から紹介された大病院)

「今日はどうされました?」

(・・・紹介状よめよ! という言葉を飲み込んで説明をする)

→とりあえず、あらためて血液検査と、○○菌のマーカーの検査と、エコー検査しますね。ウイルス性のものかどうかを気にされているようですので、その検査項目も追加しておきます。

→XXウイルスの可能性もありますが、やはり○○菌が陽性なので、抗生物質を飲んでください。ただ、 1件目のやつは破棄していただいて 、私が処方するやつを飲んでください。エコー検査した結果、かるく炎症が起きていますが膿などは心配ありません。

(ウイルスの可能性があるのはわかったが、そもそも○○菌が原因だったらもっと重症化するはずでは・・・?絶対におかしい。)

3軒目(おじいちゃん先生がやっている町医者)

いままでの結果をまずはみせてください。生活習慣をいろいろ聞かせてください。・・・(略)

→白血球の数値を見ると、2軒めでウイルスかもしれないっていうのはそうだ。ただ○○菌が原因だから抗生物質飲めというのはちょっと違う。1週間も抗生物質飲まずに喉とか鼻に症状が出てないなら、今の生活習慣で今後もそれで症状は悪化しないはず。

→まずはウイルスなくなってから再度様子見しましょう。薬もいいけど、あなた健康志向でしょ?△△茶とか飲みなさい。多分それでよくなるから。あと、喉の膿は無いって話だったけど、それ耳鼻科の診断じゃないでしょ?耳鼻科でしっかり見てもらいなさい。そこは私は専門じゃなくてよくわからんので。


で、最終的に耳鼻科にも行き異常はなく、発症から10日目(3軒目の医者に行った3日後)くらいにはおさまり今に至る。抗生物質は飲まず、(期間は長かったが)自然治癒した。

耳鼻科は除き、今回は3人の医者がいる。おそらく一番正しい診断をしていたのは3人目の先生だ。1人目と2人目の診断は、「菌を殺さないと治らない」というスタンスだったが、実際にそうではなかった。

では、一番お金を儲けたのはどの先生だろう?

1人目:

  • 再診料
  • 問診、触診
  • 血液検査
  • マーカー検査
  • 投薬(医者は、抗生物質を処方する、というだけでお金がもらえるのだ)

→保険適用で3500円くらい。

1人目(2回め):

  • 再診料
  • 問診
  • 紹介状

→保険適用分が500円くらいと、紹介状が3500円。

2人目:

  • 初診料
  • 問診、触診
  • 血液検査
  • マーカー検査
  • 投薬

→保険適用で5000円くらい。

3人目:

  • 初診料
  • 問診、触診

→保険適用で1200円くらい。

言うまでもなく、最初の2人だ。

べつに「おまえら金儲け目的でやってるだろ!」とか言うつもりはない。最初の2人も自分なりの「説明」はしてくれている。なんだけど、3人目の診断のやり方を見ると、最初の2人(とくに2人目)の診断は、しっかり患者と向き合っていない結果とも思える。

 

"コンビニよりも多い" 歯医者はもっとヤバイと思う

タイトルの話。

自分は大学時代の不摂生のせいで、とても口内環境が悪い。あと、歯磨きが結構下手みたいで、定期的に歯医者に通っていないと虫歯になりやすい。

福岡に引っ越して、しばらく歯医者を行かずにいると、やっぱり歯の調子が悪くなってしまった。

評判な良さそうな近所の歯医者に行ったところ・・・

とりあえず親切そうな近所の歯医者に行った結果、2回めで虫歯治療といって歯を少し削って3回目で銀歯を入れることになった。

治療の説明などは比較的親切だったのだけど、通っているうちに歯医者のおっさんがあまりに短気すぎて不安になってきた。

患者に対してはめちゃくちゃ優しいのだけど、ただただ独り言が多くて、看護師にはかなりきつくあたっていて、その激しく表裏あることに不安を覚えた。なので、ある日突然行くのをやめて、別の歯医者にした。

(福岡市内では)信頼と実績の北欧歯科に行くことにした

www.hokuohshika.com

ここが、さっきの町医者の3人目のようなやりかたで、最初に生活習慣を聞くところから始まり、虫歯はあるけどそんなにすぐに進行しないというスタンスのもと、ひたすら歯磨き指導をされて今に至っている。控えめに言って、北欧歯科はめちゃくちゃおすすめである

あ、ちなみに、ここからが大事なところで、1軒目の短気な歯医者が入れた銀歯のところはレントゲンをとると全然治療がされていなくて、銀歯外して改めて治療して、詰め物(レジン)で埋め戻す、っていうのをやった

まじかよって思うだろうけど、まじです。

完全に蛇足だけど、札幌の三好プリベント歯科の話

5年前まで札幌に居たときにも、白石の 三好プリベント歯科 ってところに通っていた。ここもかなり予防に力を入れている医者だとは思う。

ただ、残念ながらここに通っていても、潜在的な虫歯の発見が遅れ、その治療をすることになった。治療してもらったのだが歯の削り方がとても雑で、2年後に再治療することになった。

治療をする段階で、別の歯医者を紹介してもらえばよかったと後悔している。

(といいつつも、三好プリベント歯科は、福岡の北欧歯科には劣るが、世の歯医者に比べるとおそらくかなり良い歯医者だとは思うので、誤解なきよう・・!)

 

結局、微妙な医者というのは・・・

これは完全に自分の偏見だけど、 生活習慣にフォーカスしてない 医者は基本的にダメである。

患部をみて、患部に効く薬を処方するだけなら、それは医療ではなくお金儲けだ。

エンジニアでもそうだろう。バグ解析で「ここのif文に条件が足りてなかった」と言ってif文をさらっと追加するようなエンジニアでは失格である。

患部をみて、生活習慣を聞いて、そのメカニズムを的確に説明できるのが、本当に信頼できる医者だ。薬はあくまで手段。歯を削ることもあくまで手段。薬を飲まなくても歯を削らなくても、生活習慣を正すほうが圧倒的に症状を改善できることは多い。

 

生活習慣第一

忙しいとどうしても薬にも頼りたくなるし、ささっと歯を削ってスッキリしたいという気にもなってしまう。でもそれで老後を迎えるとどうなるだろう?薬漬けで歯のない生活はしたいだろうか?

いや、俺はそんなのはいやだ。できるかぎり医者の世話になることなく健康で暮らしたい。

そんなわけで俺は今日も玄米を喰う

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